ウエンツ瑛士、独身だからこそ「今しかない」。30代のリセット願望 



ドキュメンタリー映画『禅と骨』に出演したウエンツ瑛士 (C)oricon ME
オリコン

 日本テレビ系『火曜サプライズ』や『スッキリ!!』など、バラエティや情報番組で確かな立ち位置を築いてきたウエンツ瑛士。

だが本人は、「一度リセットしてみるのもいいかな」と、現状からの脱却も視野にあるようだ。今年で32歳。

独身だからこそ、「自分のために働けるのは、今しかない」と言う。

約4年ぶりに出演した映画『禅と骨』(9月2日公開)からも、大きな刺激を受けた彼。20年以上芸能界で過ごしてきたウエンツが、変化のありそうな今後への展望を語った。

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◆上手く回る仕事のサイクル、「これでいいのかな?」という気持ちも

――現在はバラエティが主体のように見えますが、ご自身では仕事のバランスをどう考えていますか?
【ウエンツ瑛士】今はコンスタントにお仕事をいただけているので、バラエティが多くなっていますが、突然なくなることもあり得ますからね。

自分で配分を意識しなくても、その時々の流れで変わっていくものだと思っています。ただ、これ以上バラエティを増やすと、他のことをする時間はなくなってしまうかな、という気もしています。

僕は毎日が楽しくないとイヤなので(笑)、そういう意味でも余白は大事なんです。

いろんなことをやってみたいのと、例えば『火曜サプライズ』などで様々な方と交流していくうちに、僕自身が変化していくというのが重要といいますか。

――映画『禅と骨』では、日系アメリカ人の禅僧、ヘンリ・ミトワさんを演じています。
【ウエンツ瑛士】監督いわく、「時代は違えど血筋が似ているから、たとえば他人からの視線に感じることなど、2人に通じるものがあるかもしれない」と。頭で考えずに自然にやってほしい、という感じでしたね。

――映画出演は約4年ぶりになりますが、現場はいかがでしたか?
【ウエンツ瑛士】久々に、モノ作りの現場は体感させてもらいました。

自分の仕事のサイクルにはない異物が入ってきた感じで、よくも悪くも歯車がズレた感覚で、逆にその刺激がおもしろかった。


自分のサイクルが上手く回っているのも好きだし、ありがたいんですけれど、不思議なもので「これでいいのかな?」という気持ちも出てくる。メンドクサイですよねぇ(笑)。

作品へ向けられた熱量がとにかくすごくて、生活のために働くというよりは「作りたいから作るんだ」という気持ちが伝わってきて、いろいろと刺激になりました。

◆将来結婚するのであれば「自分のために働けるのは、今しかない」

――現状に満足して楽しんではいるけれど、大胆な冒険もしたい?
【ウエンツ瑛士】僕は今年32歳になるんですけれど、一度リセットしてみるのもいいかなという気持ちもあります。出来上がったら出来上がったで、壊したくなるんでしょうかね(笑)。
これまでは流れに乗って仕事をしてきた部分もあり、自分から「こういうことがやりたい」と意思表示をしてやってきたわけではないんです。

それに、地元の友だちはみんな結婚していて、自分というよりは家族のために働く段階に来ている。もし、将来自分も結婚するのであれば、自分のために働けるのは、今しかないんですよね。

――破壊するなら今だと。
【ウエンツ瑛士】いや、破壊しなくてもいいのかもしれないですけど(笑)。

今後も芸能界でやっていくとして、人と違う視点や感覚を持つために、もう一度やり直すのもありなんじゃないかなと思うんです。

タレントは2回売れなきゃいけない、と言われるじゃないですか。まず一度、名前が広く知られて、落ち着いてきたところでもう一回ブレイク…という。

自然と落ち着く場合もあると思いますが、自分で落としてみるのも手というか。

◆「例えば中居正広さんみたいに…」何かに寄っていくことへの疑問

――子どもの頃から『天才てれびくん』(NHK)などで活躍されてきましたが、キャリアが長いからこその変化なのでしょうか。
【ウエンツ瑛士】僕が思うに、早くから仕事をしている分、人よりも早く収入を得ていたからじゃないかなと(笑)。

人生について考える前に、すでに仕事を始めていましたから。自分を磨きたいなんて言いつつ、チャレンジして失敗してもいいという気持ちがあるのも、そのせいかもしれない。あと、年々、誰かに近づいていると捉えられるのも、あまり好きじゃないんです。

――先輩方の道を追っていく感じが?
【ウエンツ瑛士】おこがましいですけれど、例えば中居正広さんみたいに…という感じで、活躍してらっしゃる方と同じ方向に進んでいるというか。すごくありがたいんですよ。  

でも、自分は人と違うところを目指して芸能界に入ったつもりだったのに、結局なにかに寄っていっている。

自分らしくいたいという考えを快く思わない人もいるだろうし、もしかしたら仕事も減るかもしれない。

でも自分としては、同じような技術を得るよりは、思うようにやっていって、結果的に身についたもので勝負したいんです。

――『禅と骨』のヘンリさんもそんな感じですよね。
【ウエンツ瑛士】そうそう! ヘンリさんは家族を巻き込みつつ、一緒に幸せにするぞという度胸や根性が据わっている。そもそも僕なんて、奥さんも子供もいない。何も背負っていないですから、今は好きなようにできるんです(笑)。

――ウエンツさんの30代、何があるかわからないですね。
【ウエンツ瑛士】いや、そう来られると「はい!」とは言いにくいんですけど(笑)。
(文:根岸聖子)



(出典 news.nicovideo.jp)